Naoko Okusa, Stylist and Fashion Editor
デニムスタイルからドレスまで、エフォートレスな着こなしが素敵なスタイリスト/エディターの大草直子さん。たおやかでハンサムな大人の女性像を体現する彼女は、多くの女性たちの憧れです。そんな大草さんは、以前からVASICファンを惜しみなく公言してくださっており、Kanokoにとって大草さんは背中を押してくれるパワフルな存在なのだといいます。
2人の出会いは、7年前。もともとKanokoが作っていた「Land by Land」のキャンドルも使っていたそうですが、買い付けのお仕事でニューヨークを訪れていた際、展示会で初対面が実現したのだとか。その後、2020年には大草さんプロデュースでGALLARDAGALANTEからBond Miniの別注カラーを発売。シェードの異なるホワイトの上品なコンビネーションは鮮烈な印象を与え、店舗・オンラインストアともに瞬く間に完売。その人気ぶりはいまだに語り継がれるほど。
そしてこのアニバーサリーと時を同じくして、大草さんとのコラボレーションが再び実現。大草さんが編集長を務めるAMARC別注のナイロン素材の財布とBond Miniを発売。今私たちが何を欲しているのか、時代に即した需要を反映させたコラボレーションは今後も続いていきそうです。

AMARC Exclusive Edition
長らくBONDを愛用いただいておりますが、その理由は?
仕事柄、物を見るときは「この素敵さは一体どこから?」と深掘りするのですが、BONDには、Kanokoさんの多彩な才能と好奇心が体現されているように思うのです。ストラップを結べたり、長さを調節できたり、ころんとした形だったり。「こんな新しい形があったのか」と思わせる独創性があります。GALLARDAGALANTEの別注に際しても、普段ならばカラーだけを監修ということはしていないのですが、このバッグついては形も変えるところがなかったのです。
Kanokoさんって、お菓子も作って、ヘアの仕事もして、キャンドルにジュエリーも……オールジャンルに興味を持つ人。そして、軽やかにそれらを自分に取り入れています。そんな軽やかさ、自由さって、実は日本の女性が持ちづらいものですが、そこを、このバッグは変えてくれた。だから、皆の心に響いたのではないでしょうか。
ちなみにMAISON VASICのBond Miniも使っているのですが、革がしっかりしていて、シボもほとんどない、重厚感が気に入っていてます。これがもう少しくったりしていくと思うので、育てて楽しみたいですね。
今、気に入っているアイテムは?
ナイロンシリーズですね。
軽さと、フューチャリスティックなナイロンが魅力。しかもテック素材なのに、VASICには珍しい深い赤というのもいい。ナイロンの赤と、レザーの赤って(ニュアンスが)違うもので、ナイロンはドラマチックでよそゆきになるのです。なので、あえて黒いドレスにジュエリーも結構つけて、このバッグを使っています。赤いリップの代わりにもなりますし。
クラッチだとスマホも入らないことがありますが、これは小さいサイズでもちゃんと物が入れられる。持っていると必ず「どこの?」と聞かれるような、カンバセーションピースです。

VASIC WOMANと聞いて、どんな女性像を思い浮かべますか?
それは、Kanokoさんです。
軽やかで、国もテイストも歴史的背景も飛び越えて、まったく異なることに挑戦するエナジェティックな女性、素晴らしいと思います。好奇心は、歳を取らない一番の秘訣。Kanokoさんは7年前に会った時から、人としてのキラキラ感が変わっていないですね。
VASIC10周年ということで、ブランドに期待することは?
バッグって、女の人を自由にもするし、縛りつけるもの。それ自体も重くて、たくさんものを入れなくてはいけないし、動きも制限されるでしょう? 昔の女性は、小さなバッグにリップスティックを入れるくらいでお金ももたなかった(男性が支払う)。でも今は時代も違うし、バッグでもっともっと日本の女性を自由にしてほしいのです。バッグには、人間としての矜持や、背負っているバッググラウンドや責任が全部表れるものだと私は思うのです。VASICのバッグにも色々なものが詰まっているでしょうけれど、そんな意味も含めて女性を自由にしてほしいと思います。
